• HOME
  • 記事
  • ひと , 体験 , 工芸 , 買い物 ,
  • 古代からヒントを得た! 場づくりで地域の良さを次につなぐスタッフたち。 【土曜に楽しめるオシャレな市場。朝酌おはようございますモーニングマーケット(AOMM:あおむむ)へ。後編】

古代からヒントを得た! 場づくりで地域の良さを次につなぐスタッフたち。 【土曜に楽しめるオシャレな市場。朝酌おはようございますモーニングマーケット(AOMM:あおむむ)へ。後編】

ひと

→また行きたくなる! 子供から大人までみんなの笑顔と活気が飛び交う場所。【土曜に楽しめるオシャレな市場。朝酌おはようございますモーニングマーケット(AOMMあおむむ)へ。前編】はこちら。

後編はAOMMをどうして立ち上げたのか、マーケットはどのように成長したのかを追います。

農家さんの出店を手伝うスタッフ。

意外なところにアイディアが。AOMMの成り立ち。

AOMMは「どっこい舎」メンバーが朝酌地区の矢田渡船協会と出会い、意気投合したのがはじまりです。対話を続けていくうちに地元の人々の思いに共感し、活性化のために行動しようと決めました。
そして、朝酌の歴史や素敵な場所を今の時代につなげるアイディアを探していた際に、見つけたのが「出雲国風土記」の記述でした。
約1300年前に編纂された「出雲国風土記」によると、矢田の渡しは当時の多くの人たちが往来する交通の要で、自然と「市」ができました。また、朝酌地区には清水が湧き出て、往来する人たちの朝の食事の準備、器づくりなどが盛んだったとのこと。その記述から「朝」「ご飯」「市場」などのキーワードを元に「朝市」を計画し、歴史を受け継ぐ場づくりとしてAOMMを2021年5月から開始し、モーニングクルーズを今年3月からはじめました。

AOMMを立ちあげた、朝酌地域に想いあふれる運営スタッフにインタビュー。

次にAOMMのスタッフをインタビューし、AOMMにはなぜ素敵な人やお店が集まる場づくりができるようになったのかに迫ります。

まず、「どっこい舎」のメンバーの一人、小林正康さんに朝酌地区の方々との交流を中心にお伺いしました。小林さんはマーケット当日、ワンコインモーニングクルーズ(前編参照)の乗船補助を担当しています。

小林さん:「自分たちが地域外出身者にもかかわらず、ポジティブに受け入れ、自分たちとの対話を続けてくれた矢田渡船観光の人たちとの交流が今のAOMMを形作っています。」
小林さんはクルーズ中に、「矢田の渡し」の歴史や、モーニングクルーズを行なっている理由を乗船したみなさんに船内アナウンスしています。本職がお坊さんとのことでアナウンスもさすがの腕前なので、ぜひ聞いてみていただきたいです。また、お客様への気配りも行き届いています。

次に、同じく「どっこい舎」の井上香織さんにAOMMが賑わう理由をお伺いしました。
井上さんは朝酌地区内の農家さんと出店交渉、当日のマーケット全体運営などを担っています。非常に明るいキャラクターで、誰でも彼女の笑顔に引きつけられてしまうような人柄です。AOMM開催中もお客様や出店者に笑顔を振りまいています。

井上さん:「私たちと共にマーケットを作ってくださっているスタッフ、出店者さんは、一緒にこの場を楽しんで共感しあえている仲間のような存在です。私たちが気づかされることが沢山あります。
出店が初めての方や、様々な方に声かけさせて頂いていますが、皆さんお互い協力しあってくださり、嬉しいです。
意識が同じ人が集うから、マーケットの雰囲気づくりや、魅力が自然と出来上がるのだと思っています。」

「2021年5月から始めてみて、最初は2店舗で行ったマーケットが多い時には20店舗までに成長しました。朝酌地域を知ってもらうきっかけにもなり、地域外のリピーターや出店者も増えてきました。また、最初は手探りだった運営もスタッフが増員し、経験値を踏んで安定してきました。そして徐々に新しい試みもできるようになりました。その一例がAOMM KIDS AKINAI(前編参照)や出店者設営テントを改良したことです。」

地元農家さんの野菜やお花。

最後に、周りのスタッフ、お店、来場者に対してフォローや気配りができ、いろんなイベント運営で活躍中、

どっこい舎のスーパーマルチプレイヤー、星野まきさんにAOMMの特徴をお伺いしました。

星野さんは立ち上げから運営スタッフとして加わり、今や朝酌地区外の出店者お声がけを取りまとめている存在です。

写真一番左が星野さん。

星野さん:「朝酌マーケットの特徴は、出店者、スタッフにいろんな働き方や出店の仕方を提案でき、柔軟性があるところです。小さな子供がいる出店者にはお子さんの面倒を見る運営スタッフをつける場合もあります。また、地元の方の手作りのクラフトや食べ物など、このマーケットでしか味わえない、購入できないものもあります。地元農家さんと焼き菓子屋さんがコラボしてその日限定のお野菜が入ったマフィンを提供するなど、楽しい試みもしているんですよ。」

将来的にはもっと朝酌地区の農家さんや生産者さんの出店者数を増やし、まだまだ利用者は少ない地元の方も気軽に利用してもらえるようにしたいそうです。素敵な場づくりはスタッフのさりげない心遣いや、出店者、運営スタッフ、地域の方ともに意識を同じくすることに秘決がありました。

マーケットの賑わう風景。

いつも人の出会いを大切にする人たちが集まるAOMM。早起きした土曜の朝に、水辺の清々しい空気を吸いながら出店者さんと話し、お買い物を楽しんで笑顔になれる。良い週末のスタートが切れそうなマーケットです。

AOMM
(朝酌おはようございますモーニングマーケット、略して【AOMM】)
場所:矢田渡船乗り場 松江市朝酌町1007−1
開催日時:毎月第3土曜日の8:00〜10:00
(開催は天候により中止になる可能性もあります、詳しくはAOMMのFacebook、
AOMMのインスタをご覧ください)
AOMMのFacebook:https://www.facebook.com/AOMM-105565458353324/?ref=page_internal
AOMMのインスタ:https://www.instagram.com/aomm.morning/

カワモト タマコ

11,343 views

東京都出身。「島根県の工芸、技術を次の世にも伝えていきたい!」と一念発起し、グラフィックデザイナーから松江市協力隊の松江工芸の魅力を伝える仕事に飛び込む。出...

プロフィール

関連記事一覧