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人が楽しめる市場をデザインする。AOMMの什器を作成した建築士に聞く。【土曜に楽しめるオシャレな市場。朝酌おはようございますモーニングマーケット(AOMM:あおむむ)へ。番外編】

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→また行きたくなる! 子供から大人までみんなの笑顔と活気が飛び交う場所。【土曜に楽しめるオシャレな市場。朝酌おはようございますモーニングマーケット(AOMM:あおむむ)へ。前編】はこちら。

→古代からヒントを得た! 場づくりで地域の良さを次につなぐスタッフたち。 【土曜に楽しめるオシャレな市場。朝酌おはようございますモーニングマーケット(AOMM:あおむむ)へ。後編】はこちら。

これまで前後編に渡って朝酌地域の賑わいづくりのマーケット、AOMMを紹介しましたが、さらに深堀りして魅力に迫ります。
AOMMの特徴の一つが、水辺の景観を演出する什器デザインのおしゃれさです。
その什器制作の裏側を知りたくなり、番外編として、AOMMの木製什器やトータルイメージに関わってきたどっこい舎のメンバー、建築士の梶田さんにもお話を伺いました。
梶田さんの特徴的な役割は、みんなで賑わう市場の景観をデザインすること。使いやすく、折り畳めて組み立てやすい什器を作ることです。
矢田渡船協会と運営スタッフが賑わいづくりについて対話を重ねる中でも、梶田さんは、水辺の風景とマッチする什器について常に考えながら会話をされていたそうです。

KIDS AKINAIに出る設営中の子ども。子どもでも使いやすい高さ。

試行錯誤で改良を重ね3号機。出店者同士が自然と交流できる什器。

現在AOMMで使用している木製什器は3号機です。
前に使用していた1号機、2号機は今より少し小ぶりで、高さも今のものよりありませんでしたが、運営スタッフから「出店者とお客様はもちろん、出店者と出店者の間にも、もっと対話が生まれる什器にしたい」と意見が出ました。そこから、現状の2人で1つのタープにおさまれる構造を考え、寸法を何回も見直し、改良を重ねて完成しました。
1つのタープに異なる出店者が入ると会話が生まれ、地元農家と若手の出店者の交流が始まります。また、テントのように囲っておらず、しかし緩やかに仕切りがあることで、程よい距離感を保ちながら出店者同士やお客さんが話しやすいつくりに仕上がっています。
組み立ても効率化が進んでいます。最初のデザインの什器は1台に3〜4人必要でしたが、3号機は2人1組で建てられるように工夫されています。
什器はこれからも改良を重ねていく予定とのことです。
例えばAOMMがお休みの時には別のイベントで貸し出しできるような形状、折り畳み式から、持ち運びしやすい組み立て式へ変更も検討しているそうです。

3号機は人が中に2人入っても余裕がある。
和気あいあいとテントを立てる運営スタッフ。
什器の足部分はつなげるとテーブルに変身。

絶えず手を動かすことがAOMMをやる楽しさに繋がった。

どっこい舎は、最速で何事も成し遂げることを信念として活動しています。
梶田さんは立ち上げ当初からメンバーの一員ですが、その自分たちで決めた信念が、梶田さん自身にとって新鮮な経験を生んでいるそうです。
梶田さん:「普段の建築士の仕事はどうしても慎重になる場面が多いですが、AOMMやどっこい舎は別のベクトルで活動できるのが面白いです。
やったことがなくても『まず作ってみる』『手を動かしてみる』『行動してみる』他メンバーの発想に触発されてやっています。
子供の時のように、何事も躊躇せずに絶えず手を動かしてみることから意外と新しいアイディアが生まれてくるんですよね。」

笑い合うどっこい舎メンバー、小林さん(左)と梶田さん(右)

AOMMは「皆が協力し合い、対話するマーケット」。その中で梶田さんは、誰もが気持ちよく過ごせる景観や什器などを見えないところで綿密に考える「縁の下の力持ち」のような存在です。

AOMMに行かれる際には、出店者との交流やモーニングクルーズを楽しむことはもちろん、その土台である什器やマーケット自体の景観に目を向けるとまた面白い発見が生まれるかもしれません。

終わりに、取材を通して運営スタッフをはじめ、地元の方、出店者、お客様、マーケットに関わる皆が、楽しみながらお互いを支え合っている良さがとても伝わりました。これからも面白い賑わいづくりを応援していきたいです。

AOMM
(朝酌おはようございますモーニングマーケット、略して【AOMM】)
場所:矢田渡船乗り場 松江市朝酌町1007−1
開催日時:毎月第3土曜日の8:00〜10:00
(開催は天候により中止になる可能性もあります、詳しくはAOMMのFacebook、
AOMMのインスタをご覧ください)
AOMMのFacebook:https://www.facebook.com/AOMM-105565458353324/?ref=page_internal
AOMMのインスタ:https://www.instagram.com/aomm.morning/

カワモト タマコ

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東京都出身。「島根県の工芸、技術を次の世にも伝えていきたい!」と一念発起し、グラフィックデザイナーから松江市協力隊の松江工芸の魅力を伝える仕事に飛び込む。出...

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